部下が報告・連絡・相談しようと声をかけると「え?💢」とムッとした表情
なのに、部下には「明日までに⚪︎⚪︎しといて」とムチャブリ
そんな不機嫌ムチャブリ上司にゲンナリ

声かけりゃ不機嫌だし、そのくせムチャブリ多いし、やってらんねよー!!
会社で、心身をすり減らさないために、不機嫌ムチャブリ上司をアセスメントして、対策を練ろうではないか!
不機嫌ムチャブリ上司のアセスメント

⚪︎⚪︎の件でご報告があるのですが、今お時間よろしいですか?

え💢?今💢?

お忙しいようであれば、改めて

(遮って)今でいいから💢言って
部下からの声かけには、基本不機嫌な返しが多い。

明日までに⚫︎⚫︎の資料作っといて

明日までにですか(嘘だろ直前に)?

会議で使うから
そして、平気な顔でムチャブリをしてくる。
「無理言ってごめん!今回急に必要になって!」
とかではない。
全くない。
自分一つもおかしなことは言ってませんが?みたいな顔で言ってくる。
部下は「ふざけんな」でゲンナリ。
雑談では、機嫌よくニコニコ小粋(かどうかは知らんが)な冗談なんか飛ばしてくる。
そのギャップに、部下の苛立ちはMAX
いや、ギャップこえーよ!
雑談より仕事で機嫌よくあれよ!!
不機嫌ムチャブリ上司の背景
このような不機嫌ムチャブリ上司の背景を考えてみよう。
- 仕事の全体像がつかめていない
- 適切な見通しをもてない
- 適切な段取りが組めない
仕事の全体像がつかめていない
不機嫌ムチャブリ上司は、得てして、仕事の全体像がつかめていない。
一つ一つの業務や作業については理解しているが、それらがどんな目標に向かって、互いにどう関係し合いながら行われているのか、自分が把握すべき仕事の全体像がイメージできていない。
総合的に俯瞰して仕事を捉えることは大の苦手だ。
適切な見通しをもてない
全体像がつかめていないので、見通しがズレる。
業務Aと業務Bの関連性がわかっていないので、業務Aと業務Bにそれぞれ見通しを立てても、「え、業務Bとしては⚫︎月には業務Aの結果を知っておかないと進められないんだけど?」みたいな齟齬が度々生じる。
当の本人は、なんでズレてしまっているのか、ピンときていなかったりする。
全体像をつかめている部下が「それだと〜〜だと思うんですが」と助け舟を出したところで「大丈夫でしょ」とか言っちゃう。
そして、見通しが甘い。
一つの業務、作業単位でしか見ていないので、さまざまな事情によって計画が遅れたり早めなければいけなくなったりする可能性を予測できない。
そんな見通しで大丈夫なのでしょうか(いや、大丈夫なわけがない)、となる。
適切な段取りが組めない
適切な見通しをもてないので、もちろん適切な段取りを組めるわけがない。
どのタイミングで、何をしたらいいかの段取りが適切でないから、帳尻あわせ的に部下へのムチャブリ指示が増える。
「またかよ!」
「⚫︎⚫︎さんが指摘してたのに不機嫌面で大丈夫でしょっ言ってたよな!」
「大丈夫って言ったお前がやらんかーい!!」
と部下は内心思うのだ。
不機嫌ムチャブリ上司のアセスメント
・不機嫌ムチャブリ上司は、脳の実行機能が弱いと思われる。
・実行機能とは、目的や目標を遂行するために必要な認知機能の総称である。
・実行機能を構成する下位機能として、プランニング(目的・目標までの道筋、段取り)やセルフモニタリング(自分の行なっている状況を客観的に確認、判断)などがある。
・実行機能が弱いため、自分が把握すべき仕事の全体像をつかみ、適切な見通しを持って段取りを組めない。
・仕事の全体像をつかめていないので、部下の報告・連絡・相談に咄嗟に対処できない。
・適切な段取りを組めないので、必ず齟齬が生じるが、なぜスムーズに進まないのかわからない。
・適切な段取りが組めないので、部下からするとムチャブリな指示が増える。
・部下から指摘されても自分の見通しや段取りが悪いせいとは気づかない。
結果、部下からの声かけには不機嫌な対応になることが多く、平気な顔でムチャブリを連発しているのではないか?
不機嫌ムチャブリ上司への対応
そんな実行機能弱い系・不機嫌ムチャブリ上司に、どう対応していくか?
職場の人間関係で、心身をすりへらして、負の感情でいっぱいにならないように。
自分を守るためのスキルとしての対応を考えていこう。
・上司の苦手な実行機能を補いながら対応
・常に仕事の全体像、プラン、段取りを視覚化して示す
・段取りを上司に聞いていけない、イエスを引き出す
・メールなど活用(前後のフォローありで)
・ムチャブリを予測して準備
不機嫌ムチャブリが、実行機能の弱さから生じているのであれば、苦手な実行機能を補うことは有効だ。
一つずつ考えてみよう。
常に仕事の全体像、プラン、段取りを視覚化して示す
上司が頭に描けていない、仕事の全体像、長期的見通し、具体的な段取りを図や表などパッと見てわかるように視覚化した資料を用意する。
実行機能の弱さを、こちらでカバーして差し上げるのだ。
ポイントとしては、話をする時には、必ずそれを示しながら話すことだ。
もちろん「あなたわからないでしょ?ほら見てください」的な雰囲気は出してはいけない。
「自分の確認のために開いています」というていでいこう。
段取りを上司に聞いていけない、イエスを引き出す
業務や作業に取りかかる際に、段取りを上司に聞いてはいけない。
「どんな感じで進めましょうか?」なんて聞いて、的外れのトンチンカンな段取りを組まれたら、たまらない。
全てこちらで段取りを決める。
口頭で伝えても、様々な業務の話が入ってくるとわからなくなるリスクがあるので、視覚化できる形で残す。
「これで進めてよいですか?」
上司は「イエス」と言えばいいだけ。
メールなど活用(前後のフォローありで)
不機嫌ムチャブリ上司は、仕事の全体像を把握できていない。
このため、声をかけられても、全体の仕事の中のどこの話をしているのか咄嗟につかめないことがある。
なので、上司のタイミングで視覚的に確認できるメールで必要事項を整理して伝える。
ただし、残念なことに、実行機能の弱い上司は、メールの優先順位がつけられない、読んだメールへの対応を忘れることも多い。
このため「⚫︎⚫︎の件、メールしたのでご確認ください」と確認を促したり、返答を忘れてると思ったら「⚫︎月⚫︎日に送付したメールの件なのですが」と再確認するなど前後のフォローもセットの方が安心だ。
ムチャブリを予測して準備
上司のムチャブリはなくならない。
だって、脳機能的な弱さであって、わざとムチャブリしているわけではないから。
(わざとムチャブリする上司は、不機嫌ムチャブリ上司とはまた別類型)
実際にすぐに対応しなくてもよさそうなムチャブリは、今する必要がないことをわかりやすく示して差し上げよう。
だがしかし、中には「なんでそんな大事なことギリギリに指示してくるんだよ」ってこともあろう。
不機嫌ムチャブリ上司は、実行機能が弱い。
そう仮定すると、段々、どのタイミングでどんなムチャブリが来るかが予測できるようになってくる。
大体は、見通しや段取りが適切でないことが元でムチャブリが起こる。
こちらが、今上司がどんな見通しや段取りを持って仕事を進めているかを、本人の言動や周辺情報からできる限り把握する。
途中で、誰かが意見をして、ズレた見通しや段取りを修正してくれたらラッキーであるが、意見されたところで修正の必要性に気づかないことも多いのであまり期待はできない。
「最終的にこれがムチャブリされそう」というものが予測できていれば、先に準備ができる。
上司の見通しや段取りを予測することで、「ムチャブリ」を自分にとって「想定内の指示」に変えていこう。
まとめ
不機嫌ムチャブリ上司について、アセスメントと対策を話してきたが、

なんで、アイツのためにこんなことまでしてやんなきゃなんねーんだよ!
と思った人も多いのではないですか?
その気持ち、わかります!
わかりすぎるほどに…笑
なのに、なぜこんな対策を提案したか?
それは、自分自身の体と心をすり減らさない!心身の健康を守るためです!
不機嫌ムチャブリ上司に、毎日イライラゲンナリしていたら、自分がもったいない。
負の感情で、時間を浪費するのは、自分にとっていい状況とは言えないから。
不機嫌ムチャブリ上司は、実行機能が弱いと仮定し、相手の苦手を補うことで自分自身を守る!