詩人・萩原朔太郎の孤独と幸せ
萩原朔太郎というと、「孤独」や「寂しさ」というキーワードが浮かび、私の好きな彼の詩は、どれも憂いに沈んでいます
わたしの卑屈な不思議な人格が、鴉のようなみすぼらしい様子をして、人気のない冬枯れの椅子の片隅にふるえて居る。
「さびしい人格」荻原朔太郎
地面の底のくらやみに、さみしい病人の顔があらはれ。
「竹とその哀傷」萩原朔太郎
いつも、なぜおれはこれなんだ、犬よ、青白いふしあはせの犬よ。
「悲しい月夜」萩原朔太郎
朔太郎のブルーな世界観が割と好きなのだけれども、彼のエピソードの中で最も好きなのは、晩年は人との交流を楽しむようになり詩人として幸せな時間を過ごしたと言われていること
孤独と向き合いながら人生を歩んでいく中で、変化していくその心境がとても興味深い
没後80年にあたる今年、全国各地で萩原朔太郎に関する展示やイベントが開催されている中、朔太郎が晩年を過ごした世田谷での『月に吠えよ、萩原朔太郎展』に足を運びました
「世田谷文学館」
展示が催されているのは「世田谷文学館」
所在地・アクセス
住所:東京都世田谷区南烏山1丁目10−10
電話:03-5374-9111
URL:http://www.setabun.or.jp/
京王線「芦花公園(ろかこうえん)」駅から徒歩5分
開館時間・休館日
開館時間:午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12/29~1/3)
観覧料
当日 | 割引 | |
一般 | 900円 | 720円 |
65歳以上 大学生 高校生 | 600円 | 480円 |
中学生以下 | 無料 | 無料 |
障害者手帳を お持ちの方 | 400円 | 320円 |
いざ、『朔太郎展』へ
駅からの道は一本道なのでわかりやすい
テクテク歩いているとすぐに見えてきます
緑が多くて落ち着いた雰囲気🌳
鯉も泳いでいます🐟
チケットを購入
企画展の会場は2階です
大きなネコがお出迎え🐱
展示は、朔太郎の年齢とともに、プロローグ「猫町」、0~27歳「ソライロノハナ」、28~32歳「月に吠える」、33~43歳「青猫」、44~55歳「氷島」に分かれています
この展示の流れは、見やすかった!
朔太郎にとって、父親の死が、晩年の心情へと影響を与える大きな出来事だったように感じました
撮影可能スポットもあります📷
工夫をこらした展示
積木を重ねて文章をつくるの、面白かった
生原稿の文字は、思ったより柔らかい印象
「ま」とか「す」とか丸くてかわいさすら感じた
たまたまなのですが、他のお客さまとほとんど重ならず、ほぼ貸切状態だったので、じっくり展示の世界観に浸れて、いい時間を過ごせました
コレクション展も
企画展チケットで、コレクション展もみることができます
『下北沢猫町散歩』と『ムットーニコレクション』
一時期、下北沢に行っていた時期があるので、懐かしかった
魅力的な街ですよね、好きです
それから、ムットーニこと武藤政彦さんの自動からくり人形
からくり人形を初めてみたので、仕組みが不思議でわくわくしました
キッズスペースも併設されたライブラリーもありました
世田谷の地で朔太郎を偲ぶ
朔太郎が晩年を過ごし、その一生に幕を下ろした地である世田谷
その地での展示なので、いろいろと思いを馳せましたね
コレクション展やライブラリーなど、他にも見どころがたくさんありました👀
文学館周辺は緑が多くて落ち着いた雰囲気なので、散歩をするのもよし🌳
没後80年の節目に、世田谷の地で萩原朔太郎の世界に浸ってみてはいかがでしょうか?
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